はじめに|志麻さんのレシピで“初ガツオ”をエスニックに楽しむ
「そろそろ初ガツオの季節ね♪」そんな風に感じたら、ぜひ作っていただきたいのがこの“タイ風カツオサラダ”。
志麻さんのレシピは、手軽なのにひと味違う。今回は、さっぱりした初ガツオにエスニックのアクセントを効かせた、彩りも味も満点のサラダをご紹介します。
一見手が込んで見えるのに、材料も作り方もシンプル。冷蔵庫の中にある食材を活用しながら、おうちで簡単にプロの味が再現できるのが志麻さんレシピの魅力です。
初ガツオとは?その魅力と旬のタイミング
初ガツオとは、春から初夏にかけて黒潮に乗って北上してくる、脂が少なくさっぱりとしたカツオのこと。高知県をはじめ、太平洋側で多く水揚げされます。
「女房を質に入れても初ガツオ」と江戸時代の川柳にも詠まれるほど、初物として珍重されてきました。旬の味覚を先取りすることに価値を感じる、昔の人々の感性が今も息づいています。
新鮮なカツオを選ぶポイントは、ツヤのある赤身とドリップの少なさ。表面が乾いていたり、ドリップが出ていたりするものは鮮度が落ちている証拠です。持ち帰ったら当日中に食べるのが一番ですが、冷蔵保存や冷凍保存の方法も覚えておくと安心です。冷蔵ならキッチンペーパーで包んでポリ袋へ、冷凍なら小分けにして密封保存袋に入れましょう。
また、寄生虫のリスクを避けるためにも、必ず「刺身用」と表示された新鮮なものを使い、当日中に食べ切るのが安心です。
志麻さんってどんな人?テレビでも人気の家政婦シェフ
志麻さんは、辻調理師専門学校を卒業後、フランスの三つ星レストラン「ジョルジュ・ブラン」で修業。その後、老舗フレンチやビストロで腕を磨き、今では“伝説の家政婦”としてメディアで引っ張りだこに。
『家事ヤロウ』『プロフェッショナル 仕事の流儀』『沸騰ワード10』などの番組でも活躍し、冷蔵庫の残り物からでも美味しい料理を生み出すセンスが多くの人に支持されています。
家庭の限られた食材と時間の中で、バランスが取れたおしゃれな料理を生み出す。そのアイデア力とセンスが、多くの主婦や料理初心者からも支持されている理由です。
志麻さん流「カツオのタイ風サラダ」レシピ
材料(2〜3人分)
- カツオ(刺身用)…400g
- 玉ねぎ…1/4個(または小1個)
- パクチー…1袋
- 青ねぎ…5本
- スイートチリソース…大さじ3
- ナンプラー…大さじ2(※塩分が強いので、お好みで調整してください)
- レモン果汁(国産推奨)…1/2個分
- 塩…少々
作り方(所要時間:約10分)
- カツオは一口大にカットしてお皿に並べます。
- 玉ねぎは薄切り、パクチーは葉と茎を分けてカット。青ねぎは4cm長に。
- 玉ねぎ・パクチーの葉・青ねぎを水でさっと洗い、ザルで水気を切ります。
- カツオの上にパクチーの茎をまぶし、塩を軽く振ります。
- 別のボウルでスイートチリソース・ナンプラー・レモン汁を混ぜてドレッシングを作ります。
- ドレッシングをカツオにかけ、3の香味野菜をふんわり盛り付けて完成です。
ポイントは、香味野菜の水気をよく切ること。べちゃっとせず、全体の味が引き締まります。
このサラダが美味しい3つの理由
- 食感のバランスが絶妙:カツオのねっとり感に、シャキッとした野菜が好相性。口の中で一体感のあるリズムが生まれます。
- 甘酸っぱいタイ風味:スイートチリ×ナンプラーのエスニックな風味が初ガツオを引き立てます。レモンの酸味が後味をさっぱりまとめてくれます。
- 見た目も華やか:緑のパクチー、白い玉ねぎ、ピンクがかったカツオのコントラストが美しく、食卓が一気に華やぎます。
パクチーが苦手でも大丈夫!代用&アレンジのアイデア
「パクチーはちょっと…」という方には、大葉や三つ葉、みょうががおすすめです。
また、
- ナンプラー→醤油+ごま油
- スイートチリソース→酢+はちみつ+唐辛子 といった代用でも、美味しくアレンジできます。
カツオ以外でも、サーモンや鯖の刺身、タコのぶつ切り、マグロなどでもおいしく作れます。いろんな魚で試してみるのも楽しいですよ。
カツオと香味野菜の栄養パワー
- カツオ:たんぱく質が豊富で、ビタミンB群や鉄分も含まれており、疲労回復や貧血予防に役立ちます。
- パクチー:デトックス作用があり、抗酸化成分やビタミンCも含まれているため、美容や免疫力アップにも効果的。
- レモン&ナンプラー:クエン酸が消化を助け、食欲増進にもつながります。
暑さで食欲が落ちる時期にもぴったりの一品です。
このレシピにぴったりの献立アイデア
- 主食:雑穀米やジャスミンライス。ご飯にサラダをのせて“エスニック丼”にしても美味!
- 汁物:春雨スープ、豆腐の中華スープ、トムヤムクン風スープも◎
- 副菜:揚げなすのマリネ、トマトときゅうりのナムル、ヤムウンセン(タイ風春雨サラダ)なども相性抜群
おもてなしにも、週末のご褒美ごはんにも使える献立になりますよ。
まとめ|志麻さん流タイ風カツオサラダで季節を味わう
志麻さんのレシピで、旬の初ガツオが一気にエスニックなおしゃれサラダに変身♪
初心者でも簡単に作れるので、ぜひ試してみてください。
お酒にも合うので、週末の夜ごはんにもおすすめです。初夏の食卓に、新しい一皿を加えてみませんか?
料理の幅が広がると、季節の変化がもっと楽しみになりますよ。
+コラム|「たたき」ってなんで“たたき”?
カツオのたたきは、表面を炙ってから薬味やタレで味つけする料理。名前の由来には諸説ありますが、「薬味を叩くようにしてなじませた」ことから来ているとも言われています。
“叩かない”たたきもあるように、料理名って奥深いですね。ちなみに、牛肉や鶏肉でも“たたき”と呼ばれる料理がありますよ。