おうちで楽しむ「北京ダック風レシピ」
北京ダックといえば中華料理の代名詞ともいえる存在。黄金色に焼き上げられた皮を甘辛ダレと一緒にクレープ状の皮で巻いて食べる贅沢な一品は、多くの人の憧れです。
しかし、本場の北京ダックは専用の窯を使い、長時間かけて仕上げるため、家庭で再現するのはなかなか難しいのが現実。
そんな中で注目されたのが、料理愛好家・平野レミさんのアイデア料理「ペテンダック」です。名前はユーモアたっぷりですが、味は驚くほど本格的。北京ダックをお手軽に楽しみたい方にぴったりのレシピなんです。
「ペテンダック」とは?平野レミさん流のお手軽北京ダック
ペテンダックは、鶏もも肉をパリッと焼き、春巻きの皮と野菜で包んで食べるシンプルな料理。タレは甜麺醤と蜂蜜をベースにしており、甘みとコクが北京ダック風の味わいを演出します。
ネーミングの「ペテン」には“本格風なのに実は簡単”という遊び心が込められていて、思わず笑ってしまう仕掛け。でも一口食べれば「これはあり!」と納得してしまうはずです。
「家事ヤロウ!!!」での紹介と徹子さんエピソード
このレシピが披露されたのは、人気番組『家事ヤロウ!!!』。黒柳徹子さんの「人生のベストテンレシピ」として紹介されました。
徹子さんが若い頃、俳優・渥美清さんと中華料理店で北京ダックを注文しようとしたときのこと。値段はなんと5000円。当時の金額で、現在に換算すると1万円以上という高級料理でした。思わず「ダックを抜いてください」とお願いしたら、本当に“肉なし北京ダック”が出てきたそうです。
その時、渥美さんが「俺が必ず売れて本物を食べさせてやる」と約束し、後に『男はつらいよ』で大ブレイク。本当にたらふく北京ダックをご馳走したという、心温まる青春エピソードも紹介され、視聴者の笑いと感動を呼びました。
北京ダックの歴史と魅力
北京ダックの歴史は元代(13世紀頃)に遡るといわれ、宮廷料理として発展しました。皮のパリパリ感を楽しむのが特徴で、肉はスープや炒め物など別料理に使われることもあります。
調理には専用の「掛炉」や「密閉炉」を使い、じっくりと火を通して余分な脂を落としながら皮を香ばしく仕上げるのが伝統。だからこそ家庭では難しく、レストランで食べる特別な料理としての地位を確立してきました。
ペテンダックはその豪華さを「手軽に楽しむ」ことに重きを置いたアレンジ。北京ダックの魅力を家庭でも味わえるのが人気の理由です。
材料と準備
基本の材料(3〜4人分)
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鶏もも肉…400g
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塩…小さじ1/2
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白こしょう…少々
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紹興酒…大さじ1(酒でもOK)
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ごま油…大さじ1
<具材>
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春巻きの皮…適量(必ず生食可能なタイプを選ぶ)
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長ねぎ…1/2本(白髪ねぎに)
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きゅうり…1本(細切り)
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赤パプリカ…1/2個(細切り)
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パクチー…少々
<タレ>
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蜂蜜…大さじ1
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甜麺醤…大さじ2
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しょうゆ…小さじ1
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五香粉…小さじ1
生で食べられる春巻きの皮の選び方
春巻きの皮には「加熱用」と「そのまま食べられるタイプ」があります。ペテンダックでは生で使用するため、パッケージに「生食可」と表示があるものを必ず選びましょう。
生春巻きの皮(ライスペーパー)との違い
ライスペーパーはベトナム料理で使う米粉ベースの皮で、もちっとした食感。春巻きの皮は小麦粉ベースで軽やかな口当たり。代用すると風味も食感も大きく変わってしまうので注意が必要です。
作り方の手順(約20分で完成!)
鶏肉をジューシー&パリパリに焼くコツ
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鶏もも肉の余分な脂や筋を取り、塩・こしょう・紹興酒で下味をつけます。
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フライパンにごま油を熱し、鶏肉の皮を下にして重しをのせ、中火で約7分。
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裏返してフタをし、2分蒸し焼きに。
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再び裏返し、皮がカリッとするまで約1分焼きます。
👉 重しをのせることで皮が均一に焼け、パリパリ食感がしっかり出ます。
タレの作り方(甜麺醤+蜂蜜+五香粉で本格風)
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蜂蜜・甜麺醤・しょうゆ・五香粉を混ぜ合わせるだけ。
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五香粉は「八角・花椒・シナモン・クローブ・フェンネル」が基本。甘い香りとスパイシーな風味が合わさり、一気に本格中華の香りが広がります。
包んで食べるときのポイント
春巻きの皮にタレを塗り、鶏肉と野菜をのせて巻くだけ。食べた瞬間に甘辛ダレ、ジューシーな鶏肉、シャキシャキ野菜の三重奏が楽しめます。
よくある疑問と代用アイデア
五香粉がないときの代用方法
シナモンや八角を少し加えるだけでも近い風味に。クローブやフェンネルがあればさらに本格的に近づきます。
甜麺醤が手に入らない場合は?
赤味噌にみりんと砂糖を加えると甜麺醤風の甘いタレに。甘みとコクがしっかり出るので十分代用可能です。
春巻きの皮が余ったときの保存方法
乾燥しやすいためラップで包み、密閉袋に入れて冷凍保存が安心。解凍は常温でゆっくり行いましょう。
ペテンダックと本場・北京ダックの違い
北京ダックは「皮を食べる」料理
本場の北京ダックは専用の窯でじっくり焼き、皮をメインに楽しみます。肉はスープや炒め物に使われることも。
ペテンダックならではの魅力
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家庭で簡単に作れる
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材料費が安くコスパ抜群
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調理時間はわずか20分
高級料理を家庭に取り入れるアイデアレシピとして、まさにレミさんらしい工夫です。
アレンジレシピ集
子ども向け(パクチーなし&甘めタレ)
蜂蜜を少し増やして、パクチーを抜けばお子さまも食べやすい味に。
おつまみ風(スパイシーアレンジ)
ラー油や七味唐辛子をプラスすれば大人向けのおつまみに早変わり。ビールやワインとの相性も◎。
ヘルシー志向(胸肉でカロリー控えめ)
鶏胸肉を使えば脂質が減り、ダイエット中でも罪悪感なく楽しめます。
盛り付けと楽しみ方のアイデア
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野菜を彩りよく並べると、テーブルが華やかに。
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ホームパーティーでは「セルフ巻きスタイル」にすると盛り上がります。
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タレを2種類(甘め・ピリ辛)用意すると、好みに合わせて楽しめます。
FAQ:よくある質問
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Q. 春巻きの皮は生で必ず大丈夫?
→ 「生食可能」と表示のあるものを必ず選びましょう。 -
Q. タレが甘すぎるときは?
→ 醤油を少し増やすと味が締まります。 -
Q. 作り置きや冷凍保存はできる?
→ 鶏肉は焼いた状態で冷蔵2日、冷凍保存も可能。春巻きの皮は食べる直前に巻くのがベストです。
まとめ
ペテンダックは「手軽なのに本格的」。北京ダックを家庭で再現するのは難しいですが、このレシピなら約20分で完成。調味料や食材の工夫次第で、子どもから大人まで楽しめる万能メニューです。
ホームパーティーにも、家族の夕食にもぴったり。ぜひ気軽にチャレンジしてみてくださいね。