「揚げ鶏のねぎソース」の作り方とコツ｜40年以上愛される栗原はるみさんの“定番”

香ばしさと甘酸っぱさが食欲をそそる、栗原家の定番おかず

ジュワッと音を立ててねぎソースをかけた瞬間、香りがふわっと広がり、家中が食欲をくすぐる――。
外はカリッと香ばしく、中はしっとりジューシーな鶏肉に、甘酸っぱくて香り高いソースがからむ「揚げ鶏のねぎソース」は、料理家・栗原はるみさんの数あるレシピの中でも特に長く愛され続けている一皿です。

この料理は、公式レシピでも二度揚げ・ねぎの炒め方など細やかなコツが紹介されていることからも、その完成度の高さがうかがえます。家庭で作っても失敗しにくく、シンプルながらプロの味に近づけるのが魅力です【NHK「きょうの料理」／ゆとりの空間】。

材料と基本の作り方（初心者でも失敗しない！）

「手順は多いのでは？」と思われがちですが、やることは意外とシンプルです。
コツさえ押さえれば、料理初心者でも驚くほどおいしく仕上げられます。

材料（2〜3人分）

材料	分量
鶏もも肉	2枚
酒・しょうゆ	各大さじ1/2
片栗粉	適量
揚げ油	適量

ねぎソース

長ねぎ…1本（みじん切り）
サラダ油…大さじ1/2〜1
赤唐辛子（小口切り）…1〜2本分

A（調味料）

しょうゆ…1/2カップ
酢…大さじ2
酒…大さじ1
砂糖…大さじ1と1/2

調味料の分量や工程は、公式レシピと完全に一致しています【NHK／ゆとりの空間】。

作り方とコツ

① 下ごしらえ

鶏肉は皮目をフォークで数カ所刺し、半分にカット。酒としょうゆで下味をしっかりつけます。
ポイントは、下味をつけた後に常温に戻しておくこと。
冷たいまま揚げると、外側だけ火が通って中が生焼けになったり、逆に中まで火を通そうとして衣が硬くなったりしがちです。
10〜15分ほど室温に置くだけで、仕上がりが格段に違ってきます。

② 1回目の揚げ（中火・下揚げ）

片栗粉をたっぷりまぶし、180℃の油で2〜3分揚げます。衣がふわっとしてきたら一度取り出し、約4分間休ませて余熱で中まで火を通します。
この「休ませ」の工程がとても重要。揚げてすぐ2回目にいくと、中まで火が通らず生焼けになることがあります。

③ 2回目の揚げ（高温・仕上げ揚げ）

油の温度を少し上げ、強火で1〜2分揚げて衣をカリッと仕上げます。
時々トングで持ち上げて油と空気に触れさせると、より香ばしい仕上がりになります。

④ ねぎソースを作る

ボウルでAを混ぜ、小鍋でサラダ油を熱し、ねぎと唐辛子を短時間でサッと炒めて香りを立たせます。
Aを加えて温まったらすぐに火を止めましょう。炒めすぎるとねぎが焦げて風味が失われるので注意が必要です。

⑤ 仕上げ

揚げた鶏肉を食べやすく切って器に盛り、熱々のソースをジュワッとかける。
香ばしい香りが立ちのぼり、見た目も味も一気に“ごちそう”に変わります。

おいしさの秘密を徹底解説（裏付けあり）

このレシピが支持され続けている理由は、シンプルながら科学的な調理の理にかなっている点にあります。

常温戻し：冷たいまま加熱すると肉汁が逃げやすく、パサつきの原因に。
二度揚げ：1回目で中をしっとり火入れ、2回目で衣をカリッとさせる。唐揚げ専門店でも使われるテクニックです。
ねぎは炒めすぎない：強火で長時間炒めると香り成分が飛んでしまいます。短時間で香りを閉じ込めるのがコツ。
🍽 熱々のうちに仕上げる：温度と香りのダブルパンチで、家庭料理とは思えない完成度に。

これらはすべて、公式レシピや調理説明で実際に紹介されている内容です。

よくある失敗とその対策（Q&A形式）

質問	対策
鶏肉が固くなってしまう…	冷たい肉をすぐ揚げない。常温に戻し、1回目の揚げ後に余熱でじっくり火を通すことでふっくら仕上がる。
衣がはがれる	下味をつけた後、水分をキッチンペーパーで軽く拭き取り、片栗粉はしっかり厚めにまぶす。
ねぎが焦げる	強火で炒めすぎない。香りが立ったらすぐ調味料を投入。
ソースが辛すぎた…	唐辛子は1本から様子を見て加え、炒めすぎないことで辛味を抑えられる。
お弁当でもおいしく食べたい	ソースは別添えにし、食べる直前にかけるとベチャッとしない。鶏肉は1回目揚げまで前日仕込みが◎。